日産自動車の北米子会社はこのほど、米ミシシッピ州南部のキャントン工場における電気自動車(EV)の生産計画を中止すると発表した。
今回のEV生産計画の中止は、同日本メーカーの戦略見直しの一環である。昨年9月末に米国のEV税額控除制度が終了して以降、米国EV市場は縮小を続けている。日産が『オートモーティブ・ニュース』に発表した声明では、市場環境や消費者ニーズ、日産の最新戦略方針により適合させるため、米国国内の全EV量産プロジェクトを中止したとしている。

日産はキャントン工場でのガソリン車など従来型車種の生産を増やす方針で、現在米国市場ではガソリン車やハイブリッド車の販売が好調に推移している。ただし、日産は引き続き米国市場でEVを販売する予定であり、リーフなどのEVモデルも含まれる。
日産は今回、生産方向を転換し、ミシシッピ州キャントン市にある470万平方フィートの完成車工場で、一連のピックアップトラック派生モデルを生産する。まずはアウトドア・オフロード志向のXterraモデルを復活させ、手頃な価格帯の入門級電動SUVとして位置づける。
日産は2021年に5億ドルを投じ、テネシー州メンフィスとニューオーリンズの間に位置する同工場をEV生産拠点に改装すると発表していた。同工場では当初、日産およびインフィニティの両ブランド向けに複数のEVモデルを生産する計画で、量産開始時期は2028年末から2029年前半とされ、2028年までに米国市場での合計EV販売台数20万台を目標としていた。しかし、昨年7月には既に同生産計画を最大1年延期していた。現在、キャントン工場では主に日産フロンティアのピックアップトラックとアルティマセダンを生産している。
